TIDEPOOLでの小学生とのContemplative Learning実践

葉山のアフタースクールで、月に1回の火曜日に、小学生向けの「じぶんクラス」で観想教育やSEEラーニングの実践を探求しています。
観想人類学ゼミとも連携し、月に1回の水曜日には、ゼミの大学生たちが子ども向けのクラスをつくりながら、フィールドワークと振り返りの実践を重ねる取り組みも3年目に突入します。
子どもたちの関心に寄り添いながら、彼らから「今・ここ」にいて感じきることを学び、共に観想的実践の旅をできる瞬間を大切に。
ある日のクラスの実践をご紹介します。この日は、大好きな服部福太郎さんの絵本をクラスに持参しました。朗読と歌も付いていて、からだとこころで読めて、深層意識に入れるような絵本です。
以下はスクールの日誌用の文章から。
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『いきかえる』
小学1年生5人と2年生1人と、ゆき先生の日。
まずはテーブルのまわりに集まって、鳴らしたい人が順番に、鐘の音を鳴らします。音の響きに注意を乗せながら、どこまで音が続くか聴いてみます。次に音に注意と呼吸も乗せて、音が消える瞬間まで一緒にふーッと息を吐きます。最後に、鐘の音に、声も乗せていきます。どんな声でも大丈夫。みんな注意深く聴きながら音を出し、段々と音が大きくなったり小さくなったり。みんなでオーケストラになったよう。
今日は、はっとりふくたろうさんの絵本『いきかえる』を持ってきました。
まずはみんなで絵と字をじっくりみながら読んでみます。
みかえる、ラファエル、など天使も出てきますよ。
次に、ピアノと歌に合わせて、『いきかえる』を、身体も存分に使って読んで表現してみます。大谷選手の"ふりかえる"とか、バァバァ-,と"そげかえる"とか、いろんな振り付けのアイデアが出てきて、それを組み合わせて、みんなでパフォーマンスしました。床でゴロゴロもしながら。最後は"いきかえるー!"とはねあがったり。
外は暗くなって来たので、海には行かずに、次にお絵描きの時間になりました。ここではっとりふくたろうさんのもう一つの絵本をご紹介。
みんなが住んでみたい星はどのような場所ですか?
そんなテーマで絵を描きました。もちろんなんでも描きたいもので大丈夫。
しばらく静かに絵をかく時間。するととっても素敵な世界がたくさん現れました。ふかふかなベッドがある3階のお家や、保育園、立派な門、美しい森、雪の中に建つ大きなお家、ウサギさんやピカチュウやカービィやメタナイトがいるところ。。
気がついたら、みんなの絵の世界と、はっとりふくたろうさんの絵本の世界が混ざりあい、ストーリーができてきました。
地球を大寒波が襲い、雪の世界になります。賢者たちは、宇宙会議をし、頑丈な門や隠れ家を作り、自らを守ります。やがて暖かくなり、外には緑の美しい木々が。とっても気持ちいいまんちゃんの世界。遠くでは、テレビの後ろにいるウサギさんが、まんちゃんの世界にどのように行けるのかしらと泣いています。実際は、紙の反対側を見ればどこまでも広がる楽園があるのに。。
ここで、時空がかわり、地球は戦争や環境汚染でどんどん気温が上がり、雪が溶けて水が溢れる時代に。涙で溢れかえる世界。人間も動物もいなくなり、かえるたちが生き残りぷかぷか〜と浮いてます。ただし賢者たちは、頑丈な家で洪水から守られました。かれらはテレパシーで宇宙会議をし、天使たち- ミカエル、ラファエル、ガブリエル- の力を借りることに。心の中で祈れば繋がります。しょしんにかえる。そうして、、世界に平和と緑が訪れて、”いきかえる” になりました。
こんなお話が絵から生まれてきて、みんな真剣に聞いています。もっともっと、もう一回!と話が続き、気がついたら帰りの時間になっていて、そこからそれぞれガク鬼ごっこをしにいったりと、解散して終わりました。